古生物学を学べる大学−古生物の部屋

古生物学を学べる大学

「古生物学を専攻したいけど,どこで古生物学を学べるかわからない!」といった経験がありませんか.古生物学という学問は複合領域に属しています.そのため,どの学科に組み込まれるかは大学によって異なるのです.ということでリストにしてみました.

もしリストに漏れている場合,お手数ですが,こちらまでご連絡ください.

また人事異動などで古生物系教員がいなくなっている場合もありますので,受験生は必ず自分で調べ,教員とコンタクトをとるようにしてください.特に大学院受験においては,受験前に教員と相談し,受け入れてくれるかを確認しましょう.

ここに挙げた先生方の中には,助教の先生もおり,助教の先生は基本的に学生を受け持つことが制限されています.そのため,別の教授と連携して教育をうける必要があるので,そのような場合は特に事前相談が欠かせません.

※2006年後半ぐらいに古生物学会のホームページが格段に充実し,全国の古生物学を学べる学部や大学院のリストを見ることができます.そうすると,このページの存在意義が無くなるのですが,個別の研究室に関する状況を載せているのでまだ多少の意義があるのかなと思っています.ということで,今しばらくはこのページを残しておくことにします.

北海道・東北地方

2011.08.24 北海道・東北地方を最新情報に改めました.

北海道大学大学院理学院自然史科学専攻地球惑星システム講座

本来は地球環境史研究グループが古生物系が含まれるグループですが,2011年7月現在,古生物系の教授が不在です.

地球システム進化研究グループに鈴木先生,沢田先生,渡邊先生がおり,有機物や生体鉱物をターゲットにして(古)生物生態や環境変遷などの研究が行えます.

博物館に恐竜研究を推進している小林先生がおります.

北海道教育大学札幌校教員養成課程理科グループ(理科教育)

教員希望者向け.鈴木明彦先生は軟体動物専門.

北海道教育大学釧路校

理科教育分野にアンモナイトやベレムナイトなどの生物進化,白亜紀などの古環境を研究している伊庭靖弘先生がいます.

東北大学理学部地球科学系 大学院理学研究科地学専攻

古環境変動学グループは,微化石やサンゴ化石などを利用して,過去の地球環境の復元を行っています.西先生が微化石,中森先生がサンゴ礁,高嶋先生が層序学.

生物事変・生物進化学グループは,大量絶滅事変や生物そのものの進化過程などについて研究しています.海保先生が大量絶滅事変,佐藤先生が干潟の生物群集の変遷などを行っている.

上記以外にも古生物系教員がおります.

山形大学理学部地球環境学科 大学院理工学研究科地球環境学専攻

丸山先生が珪藻化石を,本山先生が放散虫化石を用いて古環境の解析を行っています.

関東地方

2011.09.14 筑波大学の本山先生が山形大学に異動していましたので訂正しました.

2011.09.14 関東地方を最新情報に改めました.

東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻理学部地球環境学科

私が卒業したところ(修士と博士).主として無脊椎動物を題材とした進化古生物学的研究をしている.基本的に自分で研究を組み立てていける人におすすめ.テーマは各自で考えることができるが,その分すべてを自分でやらないとだめ.古生物系教員として棚部先生(頭足類や二枚貝の成長線),遠藤先生(分子進化学,腕足動物,殻形成メカニズム),佐々木先生(軟体動物の分類;博物館所属)がおられる.

東京大学大学院総合文化研究科広域科学科自然体系学大講座,教養学部広域科学科

生物大量絶滅事変などの地球史上のイベントを特に取り扱っている(磯崎先生と角和先生).野外と室内をバランス良く組み合わせた研究ができると思われる.

東京学芸大学教育系および自然科学系広域自然科学宇宙地球科学分野

教育系には松川先生(中生代無脊椎動物,脊椎動物学)が,自然科学系には高橋先生(微古生物学)と佐藤たまき先生(中生代海棲は虫類)がおられる.

早稲田大学教育学部理学科地球環境専修,大学院創造理工学研究科地球・環境資源理工学専攻

学部は教育学部だが,大学院では創造理工学研究科に移る.主として北海道の白亜系を研究しており,アンモナイトと層序学に強い.白亜紀の環境復元や層序に力を入れているようだ.平野先生(層序,古環境,アンモナイト)と守屋先生(アンモナイト,古海洋),高橋先生(イノセラムス,層序).

筑波大学地球科学系 生物圏変遷科学分野(地史学・古生物学分野)および地圏変遷科学分野

2つの講座(分野)に古生物系の教員がある.微古生物学,層序,古海洋学が中心.指田先生(微古生物学),上松先生(コノドント,層序).

横浜国立大学教育人間学部自然環境講座地学教室

古生物系教員として間嶋先生(メタン湧水,古環境変動,化学合成群集,軟体動物),河潟先生(有孔虫,微古生物学,古環境),和仁先生(アンモナイト,オウムガイ,白亜紀層序,タフォノミー)がおります.私もいます(私は学生を持てる身分ではありません).間嶋研究室は厳しいですが,その分,間違いなく力はつきます.学生達の雰囲気も良く,おすすめできる研究室です.間嶋研は最近は化石をあまり扱わず,古環境変動に力を入れています.間嶋研究室のページはこちら

千葉大学理学部地球科学科地史古生物学研究室

小竹先生(生痕化石),亀尾先生(ナンノプランクトン,微生物学),松本先生(古植物学)がおられます.生痕化石は日本ではここと高知大学でしか学べません.

茨城大学理学部地球環境科学コース

堆積学と古生物学を組み合わせて層序学や堆積盆の変遷と古生物の応答などを研究している安藤先生がおられる.

神奈川大学理学部生物科学科 大学院理学研究科生物科学専攻

生物学科ではあるが古生物系教員として,金沢先生(ウニを中心とした古生態学)や山口先生(フジツボの分子古生物学)がおられる.

東京都市大学知識工学部自然科学科

常勤の古生物教員はいないが,非常勤講師に古生物教員がいる(2010年度までは私),2011年度以降は犬塚先生(古脊椎動物学,パレオパラドキシア)と中田先生(アンモナイト)がおられる.地球科学系は萩谷先生(岩石学,特に変成岩)が常勤でおられる.2009年に新設されたばかりの学科のためか,学生達が元気!

中部・東海地方

2011.10.18 京都大学霊長類研究所(愛知県犬山市)を追加しました

静岡大学理学部地球科学科および教育学部

若手古生物系教員が多く活気があるように思う.教官の数も多い.地球科学科では環境変動と生物応答,理論形態学,微古生物学,古生態学分野などと非常に幅が広い.教育学部の理科専修では軟体動物を題材にした研究ができるだろう.

名古屋大学大学院環境学研究科地球環境科学専攻生物圏進化学グループ

主として分子生物学的手法を利用して海洋無脊椎動物の系統解析などを行っている.教官の数も4名と多い.

信州大学理学部地質科学科

堆積学が主ではあるが,微古生物学も学べる.

愛知教育大学地学教室

どうやら古脊椎動物を研究できるらしいが,私は面識がないので詳細不明.

上越教育大学理科分野

第三紀〜第四紀の軟体動物化石の古生態や群集構造の変遷などについて(天野先生)研究できる.

金沢大学理学部地球学教室

介形虫を用いた古環境解析や進化の研究(神谷先生)や有孔虫などを用いた温暖期の地球環境変動の研究(長谷川先生)などができる.

新潟大学理学部地質科学科 大学院自然科学研究科

松岡先生を中心に放散虫を題材に層序から分子まで幅広い研究をやっておられる.アンモナイトも.

京都大学霊長類研究所

ほ乳類化石の研究が可能です(霊長類の他にも,霊長類が産出する(可能性のある)堆積層はすべて研究対象とのことです).高井正成先生(古霊長類学),西村剛先生(准教授、霊長類形態学),江木直子先生(助教、機能形態学、食肉類化石)がおられます.

なお,霊長類研究所は愛知県犬山市にあります.

近畿地方

京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻

脊椎動物(ほ乳類や鳥類など)と軟体動物(アンモナイトなど)が研究できるはずです.軟体動物研究ではフィールドベースの研究が多いように思います.

※京都大学霊長類研究所は東海地方欄をご覧ください.

大阪市立大学理学部地球学科大学院理研究科生物地球系 地球史学研究室

放散虫と刺胞動物(サンゴなど)を専門とする教員2名がいる.主として古生代の微古生物学や礁形成プロセスの研究などを行っているようだ.

中国・四国地方

高知大学理学部自然史環境科学科地球史環境科学コース

進化古生態学研究室では海洋無脊椎動物を研究できる.微古生物学研究室もある.

愛媛大学理学部地球科学科

アンモナイトを利用した理論形態学や生痕化石を題材とした古生態学,微化石を利用した古環境解析などを学ぶことができる.

山口大学理学部地球科学分野

いくぶん堆積学よりであるように思われるが古生物学も学べるようである.

兵庫教育大学自然系コース

放散虫を扱った層序学などを学べると思われる.

島根大学総合理工学部地球環境資源学科

微古生物学を専門とする教員が数名いる.

広島大学大学院理学研究科地球惑星システム学専攻

ちょっと古生物ではないかもしれないが,微生物が関与して形成される炭酸塩岩などから環境情報を読み取る研究などをしている.

九州・沖縄地方

九州大学大学院理学部地球惑星科学科,理学府地球惑星科学専攻

地球進化史研究室,古環境学研究室,地球惑星博物学研究室にそれぞれ古生物系の教員がいる.主として環境と生物応答を研究しているように見受けられる.

熊本大学理学部,大学院自然科学研究科

有孔虫解析による環境変動や中生代軟体動物の研究が可能.また,サンゴなどの礁性石灰岩についての研究も可能である.

鹿児島大学理学部地球環境科学科

古脊椎動物を研究している仲谷先生がおられる.

福岡大学理学部地球圏科学科

微化石やサンゴ化石を用いた環境変動に関する研究などを行っている.