解剖道具の紹介 「The 解剖学」古生物学スプリングワークショップ2007

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解剖用具の紹介

今回のワークショップでは,主としてピンセットとハサミを利用します.メスは脊椎動物の皮剥や二枚貝の閉殻筋の切断に利用しますが,ほとんど出番がありません.また,こちらで何本か用意できますので,特に用意の必要はありません.

ピンセットとハサミは,常に使うことになります.こちらからも各10本程度は持って行きますが,全員分は用意できませんので,既にお持ちの方やご購入を検討の方はご持参頂きたく思います.ただし,ご持参頂く場合は必ず何か目印(マジックだとアルコールに濡れると消えるので,テープなど)をつけておいてください.

これからご購入する方は,以下を参考にしてください.

衛生グッズ −感染症予防のために!

今回のワークショップでは動物の解剖を行います.解剖を行う際に最も気をつけなければならないものが感染症です.

動物と人に共通してかかる感染症をズノーシス(人獣共通感染症もしくは人畜共通感染症)と呼びます.例えばオウム病や狂犬病,エキノコックス,マラリアなど多くのものがあります.解剖を行う人間はこれらの感染症に十分に注意する必要があります.

予防策として,直接遺体に触れないことが第1に考えられますので,グローブと白衣の着用をお願いいたします.手袋はディスポーザブルのものをこちらで用意致します.白衣は各自でご準備ください.

解剖で特に問題となるケースが解剖に用いたメスやピンセット,切断した歯の断端などで怪我をした場合や口に入った場合です.よって心配な方はマスクの着用もお勧めします.同様にコンタクト・レンズ使用の方はメガネの使用をお勧めします.

軟体動物については基本的に食用材料を使いますので,気になる方のみ着用して頂くようにいたします.

ディスポーザブル白衣には,例えばこちらのサイト(http://www.k-sanitary.com/index.php/cPath/9_63)に紹介されているものがあります.

なお,ズノーシスについては以下のページが参考になりますので,ご一読をお勧めします.

【参考サイト】

バイエルメディカル株式会社

http://www.bayer-pet.jp/pet/zoonosis/index.html

厚生労働省の動物由来感染症のページ

http://www.forth.go.jp/mhlw/animal/

解剖用はさみ

解剖用ハサミの写真

解剖用のハサミは,専門的には剪刀(せんとう)と言います.当然使いやすいものがいいのですが,いわゆる眼科用ハサミがおすすめです.外科用剪刀よりも先が細く,細かい作業ができます.先がまっすぐのもの(直)とくの字に曲がっている(反)の2種類がありますが,1本目は「直」をおすすめします.長さは11cmと14cmのものが主にあるのですが,11cmの方が良いかと思います(眼科用はほとんど11cm).先っちょの形状は「両尖(はさみの両方の先が尖っている)」「片尖(片方の先が丸くなっている)」「両鈍」「玉付」などがありますが,「両尖」がおすすめです.

この解剖ハサミの値段はピンキリです.安いものだと2000円くらいで購入できますが,研ぎ直しなどができない場合があります.また切れ味は劣ります.おすすめは4000円〜6000円くらいのものです.値段は切れ味!に依存するようです.

適当な型番が現在見あたりませんが,理化学用品を取り扱っている業者に「眼科用剪刀両尖の直型で長さ11cm」を扱っているか聞いてみてください.大抵扱っていると思いますので,その中でご自分の予算に合うものをお選び頂ければと思います.

画像をクリックすると拡大画像がポップアップします.

ピンセット

ピンセットでおすすめなのは形式「K-13」として病院用ピンセットとして出回っているものです.医療関係者では「とげ抜き」と呼ばれているようです.このピンセットの特徴は先が細いにも関わらず,先に滑り止めの筋がついていることです.

「K-13」という型番以外でも似たようなピンセットがあります.

長さは13cmで握りやすいです.お近く理化学用品取り扱い業者に「K-13形式のとげ抜きタイプのピンセット」を扱っているか聞いてみてください.値段は約1200円です.

写真をクリックすると拡大画像がポップアップします.

ご不明な点などがありましたらご遠慮なくpsw2007 at paleo-fossil.comにどうぞ.メール送信の際はatを@に変更してください.

佐々木先生の解剖道具を解剖!

佐々木先生が普段お使いになっている解剖用具の写真を送ってくださいましたので掲載します.写真をクリックすると拡大写真がポップアップします.

まず目につくのは2本の替え刃式メスです.これはフェザーというメーカーの11番と22番の替え刃が装着されています.

また,いくつかのタイプのピンセットが見えますね.くの字に曲がっているものもあります.いずれも先が細くなっている先尖タイプです.

ハサミ(剪刀)も2種類あります.上で紹介した眼科用ハサミと一回り大きな外科用ハサミがあります.

鈴木先生の道具紹介!

鈴木先生からも道具の紹介をいただきました.

ハサミ(剪刀)

小さいものの切断には眼科用ハサミで良いのですが,大きいものの場合は外科用ハサミが必要になります.佐々木先生の道具紹介でも外科用ハサミがありました.脊椎・無脊椎に限らず,外科用ハサミはあった方が良いようです.また,特に鈴木先生がお使いの外科用ハサミはハサミの片刃の先端が丸くなっています(玉付きといいます).これは刃先で下部の組織を損傷させないためです.

右・右下写真のように刃先がカーブしているハサミも利用します.これも上記の下部組織を傷つけないためのものです.

ピンセット(鑷子)

ピンセットは,先鋭鑷子(ピンセット)や有鈎鑷子(剥皮に便利)もあると良いとのことです.

右は先鋭ピンセットです.

先鋭ピンセットの先の拡大写真.

有鈎ピンセットです.

上のとは違うタイプの有鈎ピンセットの先端部分です.

別タイプの先鋭ピンセットです.

上記の先端の拡大です.やや内側に折れています.

メス

佐々木先生のところでも紹介したフェザーの替え刃メスを鈴木先生も使用しております.特に大きい動物(ヒトを含む)には23番,小さい動物には15番,小さな部分の切断には11番を利用しているとのことです.

各番号はフェザーのホームページ(http://www.feather.co.jp/jMedical_Surgery.htm)で確認できます.

なお,メスの刃によってハンドルを使い分ける必要があります.11,15番には3番のハンドルを,23番には4番のハンドルを使います.

ゾンデ(消息子)

ただの細井棒ですが,銀でできていることが多く,先が丸くてクニャクニャ曲がります.骨や軟組織の穴がどこまで広がっているか,どこに通じているのかを調べるために使います.

右の写真の様にくねくねと曲がります.

ノミ各種

リューエル(円のみ鉗子)は骨を削り取ったりするときに使います.特に骨内の細かい構造(耳小骨など)を観察するには必須とのことです.

右のは先が曲がっているタイプ.

右のは先がまっすぐのタイプ.

ノコギリ

骨を含む部分の切断に必要です.一般的には普通の片歯のノコギリを使うとのことです.

さすがに脊椎動物の解剖ではいろいろな道具を利用しますね.先生方の挙げて頂いたこれらの道具は一例であり,解剖の目的に応じて変化します.これから本格的に解剖を行う方は,それぞれの解剖の目的に合った道具を入手されると良いでしょう.

購入のための参考サイト

上記で挙げた道具に関して,販売サイトやメーカーサイトのリンクを集めてみました.参考にどうぞ.

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