東京都市大学 地学1 2009.9.24 第1回ガイダンス


レポート課題

冬休み中のレポート課題は以下の通りです.

課題:任意の元素を選び,その元素が地球(もしくは宇宙)で,どのような場所に,どのような形態(状態)で存在し,それが地球(もしくは宇宙)の中でどのように循環(形成)しているのか,についてレポートでまとめること.循環のかわりに,各元素やその元素の存在形態(状態)の地球史の中での変遷についてまとめても良い.

もし,元素ではまとめることが難しい場合は,何らかの“物質”の循環についてまとめても良い.

(どうしても他のテーマで書きたい場合は,テーマを変更しても良い.ただし地球科学に関するテーマに限る.※変更の場合は,事前に下記にメールし,承諾を得ること)

レポート提出日:2009年1月14日(木)の授業中

レポート作成にあたってのヒント

授業の中ではあまり元素循環についての話をしていないが,そのヒントになることは授業の端々で出てきている.まずは,授業の中で良く聞いた元素名を思い出して欲しい.例えば鉄や炭素が出てきたと思う.このような元素は良く研究されていて,様々な資料が手にはいるはずだ.また,地球・生命の歴史上のいくつかのイベントで密接に関わっているし,イベントを境に循環や存在形態が大きくことなっている.

自分の興味のある地球・生命イベントがある場合は,そのイベントに焦点を当てて,そのイベントの最中と前後で,どのようにある元素が挙動しているかを調べてみると,意外と地球全体のシステムの理解につながる.いろいろ迷ったときは,とにかく,小さな事柄でも良いから,何らかのイベントに注目するのが良いだろう.

レポート作成に役立つであろう書籍を以下に紹介するので参考にして欲しい.

レポート作成にあたっての注意事項

(1)短く,簡潔に:レポートは長ければ良いわけではない.要領よく,短くまとめることがコツである.また,レポート全体に必要な情報のみを記述するのが望ましい.

(2)引用(参考)文献リストをつけること(必須):自分の知識だけでレポートが書ける人はまずいない.ほとんどの人は,書籍やネット情報などを参考にするはずである.必ず参考にした文献の情報(著者,出版年,タイトル,出版社,URLアドレスなど)をレポートの最後にまとめてリストとして示すこと.また,文中で引用する場合は,引用箇所に『これこれこのように言われている(ジェンキンズ,2003)』や『ジェンキンズ(2004)によると,これこれだと指摘した』など,文中に著者名と文献の年号を示すこと.WEB情報の引用は,そのWEB情報を執筆した人が明らかな場合にのみ,引用することを許可する(ハンドルネームや匿名で執筆されたWEB情報は,参考にするのは良いが,引用は認めない.そのようなサイトからの転載が認められた場合は大幅な減点(もしくは0点)とする).

(3)図をつくること(推奨):文章でずらずら書くよりも,一枚のまとまった図を見た方が理解しやすい.ぜひ,図をつくって,図を有効に利用しながらまとめて欲しい.図を作成した場合は評価を高くする.

(4)写しは厳禁:あたりまえだが,写しは厳禁である.友達のはもちろん,ネットや本の丸写しは厳禁である.写された人の評価も下げる.

参考となる書籍について

参考にすると良い書籍を以下に挙げておく.ただし,これはあくまでも一例であるので,ぜひ,図書館や大型書店に行き,自分で参考となる書籍を見つけて欲しい.

また,授業で参考書籍として挙げている書籍リストも参考になるだろう.

生命と地球の共進化(NHKブックス) 

川上紳一,NHKブックス,2000年


地球進化論

平他,岩波書店,2000年


地球環境論

住他,岩波書店,1999年


地球惑星科学入門

松井他,岩波書店,1999年


地球システム科学

鳥海他,岩波書店,1999年


地球環境46億年の大変動史

田近英一,化学同人,2009年


鉄学 137億年の宇宙誌

宮本英昭他,岩波書店,2009年


海洋地球環境学−生物地球化学循環から読む

川幡穂高,東京大学出版会,2008年


地球環境化学入門

アンドリューズ他,シュプリンガー・フェアラーク東京,2005年


チェンジング・ブルー

大河内直彦,岩波書店,2008年


海洋の科学

蒲生俊敬,NHKブックス,1996年