東京都市大学 地学1 2010.1.21 第14回 日本誕生


第14回 日本誕生

授業概要

今日の授業のキーワードは,付加体,変成岩,花崗岩,日本海の拡大です.

配付資料

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概要

日本列島はどのように形成されたのだろうか?それが今日の授業の内容である.

日本列島は大陸を構成している岩石と比較すると,比較的新しい岩石(ここ数億年に形成された岩石)の集合体である.

プレートに乗ってきた海山や堆積物,海溝に堆積した堆積物がユーラシア大陸縁辺に押しつけられて付加したものが日本列島の骨格である.そのような岩石のまとまりを付加体という.日本は付加体によって形成されているのである.この付加体に,火山起源の物質が地表を覆ったり,または,噴出せずに地下でマグマが固まった岩石が加わっている.白亜紀には海嶺の沈み込みに伴う火成活動の活発化によって,日本各地に花崗岩が形成された.例えば阿武隈山地には広範囲に花崗岩が分布していることがわかる.

約1500万年前には日本海が形成された.それまで大陸の縁辺に大陸と一体となっていた日本であるが,東北日本の西側で海洋地殻の形成がはじまり,日本が観音開きに回転し,現在のような弓状の形になった.